アメリカの女子選手ヴィオレッタが総合2位!PWCトルコ

8月3~10日の日程で、今年のPWC第3戦がトルコのチャメリで開催された。チャメリはトルコ南西部、オルデニズから北50km程の内陸部に位置し、これまでにも多くの大会の開催実績のあるエリア。トルコのクロカン記録がここから何度か更新されており、強いコンディションで有名でもある。

今回の大会中もサーマルトップは連日3000mどころか4000m以上まで上がる日も珍しくないコンディションが続き、7タスクが成立。7本の合計距離は645km。選手たちは毎日のようにレスキュー開傘がある強いコンディションを飛び続けた。

優勝は北マケドニアのマーチン・ジョバノスキ。ジングライダーズのチームパイロットだが、今回はオゾン・エンツォ3+ジン・ジェニーレース5という装備で出場していた。

総合2位は、アメリカのヴィオレッタ・ヒメネス。女子選手がPWC本戦の総合で表彰台に上がったのは、2022年のPWCコロンビアでのメリル・デルフェリエ(フランス)以来2人目の快挙だ。

「私がパラグライダーを始めた頃は女子選手が総合表彰台に立つのを見たことがなかったし、可能かどうかもわからなかったけれど、それでも総合表彰台はずっと私の夢でした。だから、ここがあなたの夢を見つけるための場所です!」と、ヴィオレッタは最終タスクのゴールで感極まって言った。ヴィオレッタは、このパラグライダーというスポーツでは女子選手が男子選手と同じように飛ぶ能力があると証明するために、すべての女性のために、総合表彰台に立つことを目指し、そして達成したのだ。

日本からは竹尾雅行、関根順、関根睦の3選手が出場した。
今回が2度目のPWC参戦だった関根順選手はゴール5本を決める大健闘。
PWC初出場の関根睦選手もタスク6はストップで公式記録には残らなかったもののゴールまで飛び切り、次につながる手応えを掴んだのではないだろうか。
ベテラン竹尾選手の今大会は波乱万丈。ゴールは2回決めたが、フライト中にライン破損やアクセル破損に見舞われ、またタスク2とタスク6ではレスキューを2つとも開傘。大きな怪我がなかったのは幸いだった。

次のPWCは8月24~31日の日程で開催される、フランス(ゴードン)戦。日本からは平木啓子、岩﨑拓夫の2選手が出場予定だ。

大会結果

総合(上位10名+日本人選手)

順位 氏名 使用機材 得点
1位 Martin Jovanoski MKD オゾン・エンツォ3、サブマリン 5164.3
2位 Violeta Jimenez USA オゾン・エンツォ3、サブマリン 5107.3
3位 Nicholas Greece USA オゾン・エンツォ3、サブマリン 5099.9
4位 Alexander Schalber AUT オゾン・エンツォ3、サブマリン 5098.5
5位 Yigit Yildirim TUR オゾン・エンツォ3、サブマリン 5091.1
6位 Darko Stankovski MKD オゾン・エンツォ3、サブマリン 5088.9
7位 Lóránt Falucskai HUN フロー・スペクトラ2、オゾン・サブマリン 5085.2
8位 Denis Pogolsha MDA オゾン・エンツォ3、サブマリン 5084.7
9位 Damien Pattou FRA オゾン・エンツォ3、サブマリン 5068.6
10位 Francois Cormier FRA オゾン・エンツォ3、サブマリン 5060.7
95位 関根順 JPN オゾン・エンツォ3、コルテル・カーニバルレース2 3055.8
100位 竹尾雅行 JPN オゾン・エンツォ3、ジン・ジェニーレース5 2441.3
110位 関根睦 JPN オゾン・ゼオライト、アドバンス・インプレス4 1331.5
女子

1位 Violeta Jimenez USA オゾン・エンツォ3、サブマリン 5107.3
2位 Katalin Juhasz HUN フロー・XCレーサー2、オゾン・サブマリン 4686.7
3位 Silvia Buzzi Ferraris ITA オゾン・エンツォ3、ジン・ジェニーレース5 4542.3
4位 関根睦 JPN オゾン・ゼオライト、アドバンス・インプレス4 1331.5
チーム戦

1位 FLYMASTER 118
2位 OXONE 107
3位 FLOW PARAGLIDERS 85

関連リンク:Paragliding World Cup Turkey, Cameli, 2024

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