PCL第8戦 PNL第9戦・JPAファイナルin朝霧
開催日:11月9-10日 開催エリア:静岡県 Wing Kiss朝霧
Report:JPA競技事業部(藤野光一)
Photo: 中村浩希
例年より約1か月程早いスケジュールになりましたが、JPAのリーグ戦最後を飾る「FINAL in 朝霧2024」が11月9日、10日に朝霧猪頭エリアで開催されました。
10月末から季節外れの台風発生により、天気予報がまったく読めない状況の中、ナショナルリーグ46名、チャレンジリーグ11名の選手が最後の戦いに集いました。
2024-11-09 Day1
National: 19km Race to Goal
Challenge: 36km Race to Goal
朝から日差しが眩しい競技日和と思える天気の中、続々と選手が受付に現れます。少なくとも、つい3日ほど前の天気予報からすれば随分と良くなったことから、「飛べる!」と思えるだけで気分が上がるのはフライヤーの性とでも言うべきでしょうか?
何しろ、今回で今年のランキングもすべて決まるため、トップ狙いの方、カテゴリー別のトップを狙う方、TOP10入りを目指す方、それぞれ個人の掲げた目標を達成するためにシーズン通して頑張ってきたのですから、気合も入ろうと言うものでしょう。
選手は受付を済ませると、すぐに送迎車に乗ってテイクオフへ移動して行きます。
テイクオフでは開会式、ジェネラルブリーフィングと続き、タスクコミッティがこの日のタスクを協議します。大方の選手は気付いていたはずですが、テイクオフは日差しもありますがこの時期にしては暖かい。富士山を見るとクッキリと逆転層も見えます。この感じはいわゆる「ダメなやつ…」。
それらを考慮してのタスク立案でしたが、前日フライトした選手の意見も参考に、対流はそこそこ働くだろうと言う判断から、チャレンジリーグは19Kmのゴールレースを、ナショナルリーグは36Kmのゴールレースに決定されました。
ナショナルリーグは10時45分ウィンドウオープン(アーリーバードあり)。一斉スタート11時45分。チャレンジリーグは11時ウィンドウオープン。一斉スタート12時と決まり、準備のできた選手から次々と今日の戦いに向けて飛び立って行きます。
この日はやはり「ダメなやつ…」の予感的中。そこそこ働くだろうというコミッティの思惑は、楽観的過ぎたと感じたに違いありません。
稜線に乗れてこその朝霧ですが、この日は稜線に乗ることすらままならない非常に厳しいコンディション。渋い条件を踏まえて鉄塔高度制限をケアした沖出しは、まさに「余計なことを…」と思わずにはいられない有難迷惑と感じた選手が多かったことでしょう。普段ならば何の問題もない程度の沖出しは、この日のコンディションでは重い足かせになってしまったのですから…。
タイミングが合えば1300m以上の高度も取れたようですが、ほとんどの選手は1000m前後の高度を使って、到底考えられないレンジの高さで移動し、リフトなのか一瞬の吹上なのか区別のつかないわずかな上昇にしがみつきながらタスクをこなすという、最終戦のレースにしてはあまりにも酷い仕打ちではありませんか?
持てる力を最大限に発揮して進んでいく選手たちも、1人また1人と視界から消え、レースから脱落していく中、やはり技術の高い選手は限られた条件の中でも確実に駒を進めていきます。
そして、誰もゴールが出ないのではないか?と危惧されたナショナルリーグでは稲見選手がトップでアリーナゴールに姿を見せました。素晴らしいフライトです。
その後、ナショナルは伊澤選手、中村選手の3名がゴールメイク。中田選手はあと一歩の所でESSに届かず!
チャレンジリーグもゴール者なしかと危惧されましたが、トップ争いをする中村裕昭選手がただ1人ゴールを決めてくれました。おめでとうございます。
夜はYMCAにおいて懇親会が行われました。今日のフライト解析なども行われ、みなさん興味深く聞いていたようです。
2024-11-10 Day2
Cancelled
2日目の朝は、曇り空と思われましたが、エリア周辺はすでに雨の降っているところもあり、本日の競技は無理と判断。早々にキャンセルが発表され、最終戦は幕を閉じました。
閉会式では植木JPA会長からも挨拶をいただき、2024年のJPA競技会はすべての日程を終了いたしました。参加いただきました選手のみなさま、主催者のみなさま、関係者のみなさまに改めて御礼申し上げます。
来年も、多くのみなさまの参加をお待ちしております。
大会結果
チャレンジ総合
順位 | 氏名 | 使用機体 | 得点 |
1位 | 中村裕昭 | PHI MAESTRO2 LIGHT | 500 |
2位 | 岩野おさむ | ADVANVE SIGMA DLS | 329.4 |
3位 | 藤田崇宏 | NIVIUK IKUMA3P | 123.2 |
1位 | 朝山典代 | NIVIUK IKUMA2P | 102 |
2位 | 伊藤紗津樹 | NOVA ION6 | 59.9 |
2位 | TRINH THI HONG | NOVA ION7 | 59.9 |
チャレンジ チーム戦
1位 | 浜名湖-C(中村、佐野) | 20 |
1位 | チーム今井浜(伊藤、岩野、小野) | 20 |
1位 | COOチャレンジ(TRINH、阿部) | 20 |
1位 | モーニングバーズ(朝山真次、朝山典代) | 20 |
ナショナル総合
1位 | 稲見祐二 | OZONE ENZO3 | 735.1 |
2位 | 伊澤光 | NIVIUK ICEPEAK X-ONE | 718 |
3位 | 中村浩希 | OZONE ENZO3 | 685.7 |
4位 | 中田靖之 | NIVIUK PEAK6 | 605.9 |
5位 | 針生清志 | OZONE ZENO2 | 512.5 |
6位 | 岩崎聖子 | NIVIUK KLIMBER2P | 493.7 |
ナショナル女子
1位 | 岩崎聖子 | NIVIUK KLIMBER2P | 493.7 |
2位 | 三浦亜津子 | NIVIUK KLIMBER3P | 231.7 |
3位 | 大澤彩花 | NIVIUK KLIMBER2P | 220.3 |
ナショナル チーム戦
1位 | Coops(伊澤、正木、岩崎、三浦、横堀) | 20 |
2位 | 瀬戸内少年飛行団(稲見、吉田、山本) | 17 |
3位 | スカイダンシング(窪田、中田、中島) | 15 |
ナショナル スポーツクラス
1位 | 吉田史弥 | GINGLIDERS BONANZA3 | 217.8 |
2位 | 藤野光一 | PHI SCALA2 | 209.3 |
3位 | 荒金正之 | NOVA CODEX | 174.2 |
ナショナル スポーツクラス女子
1位 | 山岸里子 | GINGLIDERS BONANZA2 | 80.6 |
1位 | 千葉恵 | NIVIUK ARTIK6 | 80.6 |
1位 | 横堀紀子 | GINGLIDERS EXPLORER2 | 80.6 |