【大会レポート】2025 Sky grand prix in Ashio

Jリーグ第2戦 2025 Sky grand prix in Ashio
開催日:3月29-30日 開催エリア:茨城県 nasa足尾山

Report&Photo:JHFパラグライディング競技委員会

2025年J1初タスクで見事ゴールを決めた皆さん。

2025年Jリーグ第1戦は3月15-16日の「スカイグランプリ2025in紀の川」であったが、悪天候のためキャンセルに。今年の初タスクは第2戦である今大会に持ち越しとなっていた。

2025-03-30 Day2
43km Race to Goal

土曜日は雨でキャンセルとなり、その雨は夜には雪に変わる。大会2日目は何とテイクオフの雪掻きからスタート。こんなに濡れていて上がるんだろうか? というパイロットたちの懸念は、信頼抜群の気象予報士が一瞬にして払拭。メインの西風は弱く、減率が良く日射があれば雲底まで淀みなく、サーマルトップは1200~1400m、寒冷前線通過の前にはさらに上がると宣言。

選ばれしコミッティによる本気の協議により、43kmと短めながらテクニカルなタスクが発表される。なお、今期よりコミッティーにはシード権0番が与えられ、最優先順位でのテイクオフが可能となった。

ゲートオープンは早めのスタート2時間前。風に誘われたパイロットからパラパラと飛び始め、数機がシンクタイムに嵌り降りてはいたが、13時半のスタートに全員が空中に揃った。

Photo: Hiroki Nakamura

Coo西TO南側で雲底につけた10機程が好位置でスタート。いつもの上位陣に若手ホープの能祖や下野が混じり、トップ集団を形成。
驚くことに、昨年J2ワンツーの彼らだけでなく、昨年J1スポーツトップの小林までもトップ集団に遅れず追随していく。過去にこんな展開は見たことがない、若手の進化も凄いが、遜色なく飛ぶスポーツ機体の進化には目を見張る。

筑波山系西面の往復3回をこなす間、ワンサーマル分をリードしながら交互に引っ張るのは岩﨑と多賀。筑波山北側パイロンを回る頃には後続が追いつき、10機ほどの集団となって燕へ雪崩込む。
ここから東側の難台山パイロンへの離脱高度が今回の要。

能祖を先頭に、トップゴールを目指す岩﨑、多賀も低めで離脱。思いのほか北風の入り込みが早い板敷山、リーサイドとなる難台山西面の吹き下ろしの中を突き進むが、ランディング寸前までリフトに当たらず、苦戦を強いられる。
能祖は最終パイロンへ突っ込み過ぎ惜しくもゴールならず。そんな中、燕山を手堅く高めに離脱した橋本が唯一難台山トップの北面のサーマルに繋げてファイナルグライドへ。
リーサイドサーマルに食らいつき高度を稼いだ平木、荒井、多賀がこれを猛追するも、低めの多賀と荒井は途中でスタック。難台山に高めにつけた北村、小林、長島が上を越えていった。

余裕のファーストゴールは橋本、続いて平木。熾烈な3位争いは速度に勝るオープン長島が先着したが、リードで小林が総合3位、スポーツクラスが前代未聞の表彰台を勝ち取った。

大会関係者の皆様、ありがとうございました。まずは無事に1本成立! 今年の挑戦がやっと始まりました。

大会結果

総合

順位 氏名 使用機体 得点
1位 橋本 耕一 Ozone Enzo3 S 968
2位 平木 啓子 Ozone Enzo3 S 955
3位 小林 敦之 Ozone Photon L 909
4位 北村 和之 Ozone Zeno2 MS 901
4位 長島 信一 BGD Diva2 M 901
6位 荒井 大悟 Ozone Enzo3 S 898

総合女子

1位 平木 啓子 Ozone Enzo3 S 955
2位 山下 敦子 Ozone Enzo3 S 884
3位 中目 みどり Ozone Zeno2 MS 818

スポーツクラス

1位 小林 敦之 Ozone Photon L 909
2位 中川 喜昭 Ozone Lyght ML 888
3位 下野 悠敬 Phi Scala2 19 783
4位 辻本 恵一 Ozone Photon XL 696
5位 坂口 実 Ozone Lyght L 677
6位 田幡 祐基 Niviuk ArtikR 25 630

関連リンク:2025 Sky grand prix in Ashio(JHFパラグライディング競技委員会)※大会結果もこちらに。

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