【大会レポート】スカイグランプリ in Asagiri

Jリーグ第9戦(最終戦)スカイグランプリ in Asagiri
開催日:12月14-15日 開催エリア:静岡県 スカイ朝霧

Report&Photo:JHFパラグライディング競技委員会

2024Jリーグ最終戦は、極寒冬の朝霧!
今年の後半戦は気象条件が整わず、スカッとしたレースとゴールに飢えた全国屈指のレーサーが集まった。

2024-12-14 Day1
Cancelled

前日の予報は北風強風傾向ではあるものの、朝霧のポテンシャルならなんとか飛べるのでは?と集まったが、朝から風速10メートル以上のガストが入り、選手みな納得の即キャンセル。

2024-12-15 Day2
35.6km Race to Goal

澄んだ空に雲一つない富士山。昨日の爆風から一転して穏やかな朝を迎えた。

下層は南風基調で減率はよく、サーマルトップは2,000m以上。上空に行くほど西風基調となり、その風が午後から吹き下ろし朝霧劇場になる恐れもあり、早めの展開となった。

レースは10:15テイクオフオープン、11:30に熊森山スタート。大倉ダムまで南下後、陣場の高圧鉄塔まで戻り、白糸経由で桜峠をとってアリーナゴールの35.6km。

テイクオフオープンするもフォローの時間が多く、なかなかテイクオフできない。これを見てスタートに間に合わせるべく、ゼッケン上位陣が続々と飛び立つが、そこにトラップ。バブルサーマルに上手く乗れた少数は前山を抜け出せたが、その他の10人程度はまさかのぶっ飛び。一方、条件の落ち着いた後半に出た選手は順調に空の彼方へ。

上空の風は強くなく、2,000m付近の寒空に組まれたガーグルから選手達の熱気がひしひしと伝わってくる中、11:30にレーススタート! 序盤、先頭はなんとリフライトでスタートに間に合わせてきた平木! 良いリフトラインに乗った岩﨑、平木、中村がレースを引っ張り、その様子を見ながら後続の山下、中目、稲見、多賀、荒井が出し抜くタイミングを今か今かとうかがう。

高圧鉄塔をとり白糸まではほとんど回さず高速で進み、難所の桜峠へ。慎重になる集団を尻目に岩﨑が低く突っ込み強烈なサーマルにヒット。それを見た平木、中村、稲見、荒井が合流してひとつ抜け出る。

大倉に戻るも良いサーマルがない中、じわじわ高度を稼いで天子尾根に着けた稲見が抜けたと思われたが、大倉の小さなサーマルを上げきった荒井が僅かに早く見切ってチョッカリでファイルグライド。そのままフルアクセルでトップゴール! 僅差で稲見。これに続く中村、多賀、平木、岩崎はそれぞれ1秒差でゴールに傾れ込んだ。

怒涛のゴールラッシュの中、今シーズン絶好調のスポーツ小林敦は並み居るオープンクラスと渡り合いスポーツ1位(総合12位!)。

結局、西風強風は入ってこず、今年最後の大会は大量のゴール者が出る最高のタスクとなった。

渋いコンディションが多い日本において、国内屈指のスピードレースができるこのエリアで毎年大会を開いてくださる主催者・スタッフの皆様・スカイ朝霧の関係者様には感謝しかない。
2025年も皆さんと笑顔でお会い出来ますように! 良いお年を!

大会結果

総合

順位 氏名 使用機体 得点
1位 荒井 大悟 Ozone Enzo3 S 985
2位 稲見 祐二 Ozone Enzo3 S 971
3位 岩﨑 拓夫 Ozone Enzo3 S 962
4位 平木 啓子 Ozone Enzo3 S 958
5位 中村 浩希 Ozone Enzo3 M 955
6位 多賀 純一 Ozone Enzo3 S 943

総合女子

1位 平木 啓子 Ozone Enzo3 S 958
2位 山下 敦子 Ozone Enzo3 S 913
3位 中目 みどり Ozone Zeno2 MS 872

スポーツクラス

1位 小林 敦之 Ozone Photon L 785
2位 阿知波 広和 AirDesign Volt5 XS 727
3位 下野 悠敬 Phi Scala2 19 723
4位 坂口 実 Drift Merlin S 715
5位 北嶋 康嗣 Skywalk X-Alps4 M 646
6位 氏田 敏彦 Ozone Photon L 644

関連リンク:2024スカイグランプリin朝霧(JHFパラグライディング競技委員会)(大会結果もこちらに)

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